<建設現場にアシストスーツ導入>
竹中工務店は作業者の動きを補助するアシストスーツを建設現場に導入する。ベンチャー企業イノフィスと組み、コンクリートのブロックを積み上げる工事に利用、腰への負担を軽減する。東京五輪に向け建設現場では人手不足感が高まってきたことから、作業環境を改善して人材確保につなげる。研究所の試験では負担が3割程度軽減できたという。3年後には10台超の規模の導入を目指す。
今後はアシストスーツの利用を前提とした工法の開発も進める考え。建設現場へのアシストスーツ導入に関しては、大林組もサイバーダインと組んで本格導入に向け検討を進めているという。
<問>
・アシストスーツ導入の目的は人材確保の他に何が考えられるか?
回答
他社もアシストスーツ導入の検討を進めており、「アシストスーツ利用を前提とした工法の開発」が非常に気になります。
作業者がスーツを着て、多少は動きづらくなるなり、それでも負担軽減は3割程度となると、素人目線ではそれほどメリットがあるように思えずこれだけで「作業環境改善して人材確保」は難しいのではないかと思う。ただ、新しい技術で他社も検討していることから、直近ではあまりメリットはなくチャレンジングな取り組みでも、今から準備を進めていくことで、5年後10年後には「当初から取り組んでいた」ことで運用ノウハウもたまり、「アシストスーツを利用した工法」において他社よりも一歩抜きんでることができるのではないかと思う。それが目的ではないだろうか。
なので、資金力のない中小の建設では厳しい話で、おそらく大手しか手が出せない領域かもしれない。そうなると、5年後10年後に、「アシストスーツを利用した工法」が浸透し、そのメリットも十分得られる状況になれば、アシストスーツを持たない中小建設業者はますます人材確保に苦労することになり、今以上に大手と中小業者間の格差が広がっていくことが想像できる。
アシストスーツの登場は5年後10年後の中小建設業者にとっての脅威であり、対応する為に早めに対策を検討しておく必要があると思う。