ほぼ日刊イトイ新聞がポーター賞受賞。その背景にあるもの。

日経新聞2012年12月24日


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『ITの先端走る「ほぼ日」』

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事業モデルが独特で稼ぐ力も備えた日本企業を表彰する「ポーター賞」に、大企業に交じって社員50人程の「糸井重里事務所」が選出された。
糸井事務所はコピーライター糸井重里を社長とし、「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営しておりサイト読者は月111万人。
業績は右肩上がりでこの5年間で売り上げは6割増。営業利益率は10~16%。
高収益はデフレとは一線画す商品群が支えており「ほぼ日手帳」は3500円と高価格にもかかわらず大ヒット。
背景として糸井氏の「自分が本当に満足できるものなら欲しいと思う人が絶対いる」との考えが根底にある。

高収益な組織を実現している理由の一つとして、独特の文化がある。社員の自発性・内発的動機を重要視しており、サイトのコンテンツや商品も原則社員のアイデア。面白いと認めればゴーサインが出る。堅苦しいうっ利上げ目標や予算枠はない。ただし会社の方向性や考え方の統一には厳しい。

特徴的なのは、毎週水曜にMTGを開き、糸井氏が1時間社員にビジョンを語る。さらに議事録や予定等、社員の言動も共有する。社員はお客様や社内から「見られている」感覚が規律となっているようだ。

So What?
<ポーター賞受賞理由>
http://www.porterprize.org/pastwinner/

・年に3回くじ引きで席替えをする
・プロジェクトは動機を持った人から自然発生して始まる
・リーダーは指示をしない
等、ユニークな仕組みのある組織だが、ユニークなだけでは継続的な成長は見込めない。
社長が毎週社員に1h語りかけるなどして組織としてのベクトル一致を重要視しながら、お客様が人間相手である以上間違いのない普遍的なテーマ(「あったらいいな」「人がうれしいと思うこと」「日常生活をちょっとだけ楽しく」等)を追求し続けてきたことが、結果として現在の高収益につながっていると思う。

私もシンプルに考えてみた。
自分自身の日常生活の中で感じた些細な不便・不満・希望・欲などを思い出して、「あったらいいな」と思う商品サービスを10個程リストアップしてみた。
改めて見返して、結構いけるのでは?と思えた。それは当然自分が欲しいと思ったものだからだ。シンプルなことだけど、(極めて主観的な)些細な感情に目を向けてみることが、企業としても、個人としても成長のヒントになるのではないかと思う。

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