新しい携帯電話事業モデル誕生か?

日経ビジネス09年7月6日号 時流超流 より

【概要】

インターネット価格比較サイトを運営する「ECナビ」が8月3日に携帯電話の事業に参入する。加入申し込みは、通販に限定。同サイトに登録する260万人のユーザーに訴求し、まずは10万人の加入を目標にする。

通常、携帯電話市場に参入するには、数100億~数千億の投資が必要とされているが、今回はその必要はない。なぜなら、「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」という形態を利用しているからだ。要は「他者のインフラを利用する」ということで、例えば今回は、KDDIのネットワークなどを利用している。端末についても、KDDIのauの端末に、自社のロゴを付けて販売する。

訴求ポイントは、「ポイントサービス」にあると、ECナビ宇佐美CEOはいう。従来の携帯電話のポイントサービスは、端末を買い替える時の値引きなど、用途が限られていた。ECナビは、ネットポイント事業を中心としているため、蓄積されたそのノウハウを活かして、充実したポイントサービスを提供するようだ。

また、MVNOという形態の登場により、携帯電話事業の参入障壁は低くなった。

【私見】
登録した260万人のユーザーに訴求して、10万人の加入を目指すというが、つまり26人に1人の加入は、難しいのではないかと思う。現在使っている携帯から「ポイントサービスが売りのECナビのau端末」へ乗り換えるのだから、それなりの(相当の)ポイントサービスの魅力が要求されるだろう。また、もともとauのユーザーであれば、端末が同じなら乗り換えしやすいのだろう。

あと、携帯電話ビジネスのモデルが年々変化しているが、「MVNO」の登場によって、新たなモデルが生まれてくるのだろう。

【Trivia】
MVNO(仮想移動体サービス事業者)
携帯電話などの無線通信インフラを他社から借り受けてサービスを提供している事業者のこと。無線通信サービスの免許を受けられるのは国ごとに3~4社程度しかないが、免許を受けた事業者の設備を利用することで、免許のない事業者も無線通信サービスを提供することが可能になる。
引用サイト

回答をどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です