=今日のお題=
任天堂は2012年3月期の連結最終損益が赤字になるという見通しを発表した。30年前に連結業績を開示して以来初めての赤字となる。
任天堂業績悪化の背景には「ゲーム市場の構造変化」がある。
家庭用ゲーム機の売れ行きを左右するのは、人気ソフトの有無であり、人気ソフトがあれば、そのソフト欲しさにゲーム機本体も売れる。そのソフト制作大手は、近年、スマホ等で遊べるSNS向けのゲーム制作に経営資源を投入し始めている。SNS向けのゲーム市場が急成長している中で、3DS等の専用ゲーム機ならではの魅力をどう出せる化がカギだ。
→「専用ゲーム機ならではの魅力」とは何か?
–Think!–
⇒エッジの利いたコントローラーを使うことで、それを持つだけでワクワクするような体感型のゲームを提供できること。
ハードの魅力を充実させることがカギになると思う。今までは、共通のコントローラーやゲーム機本体に対して多くのソフト(カセット・CD)を開発していた。そのため、あくまでソフトがメインというのは常識だったと思う。
だが、スマートフォンやタブレットPCが生まれ、なおかつSNS等でオンラインで他の人と一緒に遊ぶという魅力的なスタイルが注目されるようになってからは、ソフト面で勝つというのは難しいように思う。
そこで、「魅力的なソフト」ではなく「魅力的なハード機器」で勝負するのであれば、成長の余地はあると思う。考えてみればスマホやタブレットPC或いはPC上で遊ぶ時は、ハード機器は今のところかなり限られたものしかないと思う。(その分使い勝手が良く汎用性はあるだろうが。)
私の想像だが、今までのゲーム機は、コントローラーなどの機器自体に特徴は少なく、いろいろなゲームに使いまわせるように作られていたと思う。それに対して、使えるソフトは限られるが、機器自体に特徴を持たせて、より専門性の高い、よりマニアックなゲームを提供するというモデルが使えるのではと思う。
例えば電車の操作盤などをモチーフにしたコントローラーの「電車でゴー」等である。
他にも実際のゴルフクラブとほとんど同じ形のコントローラーでゴルフゲームをするとかである。
私が子供の時は、「スーパースコープ6」というゲームがあり、でかい望遠鏡のようなバズーカ型のコントローラーがあるゲームがあった。そのコントローラーの先端から画面の方を覗いて実際に引き金を引きながら、弾を補充しながらバン!バン!と
敵を倒していく。当時は非常に印象的で面白く、今でも良く覚えている。
当時は技術面で不足があったのかセンサーの精度が悪い等の意見があったが、今ではだいぶ精度高く作れるのではないかと思う。
そのように、ハード機器の魅力を活かすことに着目して、普段は触らないような形状をした機器(コントローラー)を手にもって「体感しながら遊ぶ」というゲームであれば、まだまだ勝負の余地はあると思う。
ゲームセンターにあるような巨大なコントローラーを使ったゲームに近いと思う。目指すは「自宅ゲーセン」である。
今後ゲーム業界においても「多くの人に受け入れられる」商品では生き残れず、「一部の人だけに強烈に支持される」商品を作ることが当たり前になるかもしれない。