「2010年問題」への武田薬品の対応

日経新聞11月30日

こんにちは。
前回に続いて、製薬業界の話です。

【概要】
     takeda

・武田薬品工業は、大型製品(売上げ3000億円の糖尿病薬など)の米国での特許切れが相次ぐ「2010年問題」を抱える。
・中規模医薬品(売上が数百億円規模)の品ぞろえを増やし、大型薬の販売急減の影響を最小限に抑える狙いだ。
・2011年以降、米国で貧血治療薬などの医療用医薬品を相次いで売り出す予定。

【解釈】
たしか医薬品は、特許を取得してから一定年数経つと特許が切れてしまうため、その薬では儲けられなくなります。それらは後発医薬品として他社が同様の商品を売り出されます。だから武田薬品などは、常になんとか新薬を生み出し続けなければ生き残ることはできないので、大変です。

そして2010年に、武田が持っている大型薬の特許が一気に切れるのでこれはなんとかしなければという訳です。そこで中規模医薬品をたくさん売りそうという話でした。

製薬業界にとって、いかに「売れる新薬をたくさん生み出し続けられるか」は非常に大事だと思います。その新薬の創発スピードを上げるため、昔から様々な工夫がされてきました。

ある企業は、新薬開発にかかる各プロセスにおいて細かいノルマ作り、研究者たちに課して無理やり効率的に開発させました。
またある企業は、研究者たちに程良い自由度をあたえ、創造性を生まれやすくすることで開発をはやめようとしました。
どちらも結果を出しており、どのやり方がいい悪いというものではないと思いますが、過去にそのような試行錯誤がなされてきました。

そして今回の2010年問題は武田薬品にとって苦しい問題ですが、逆にいえば、成長チャンスでもあると思います。

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