日経新聞2月2日
【概要】
韓国のサムスン電子は1日、半導体メモリーのDRAM(*1)で、回路線幅(半導体回路の描画密度のこと)が世界最小となる35㎚の製品を開発したと発表。量産品で世界トップを走るエルピーダメモリの45㎚品を上回る。
チップ一枚当たりの容量は2ギガビットでPCなどに使う新型規格DDR3(*2)に対応する。回路線幅が狭くなると1枚のシリコンウエハー(*3)からとれる半導体個数が増え、生産性が向上。
サムスンは35ナノ品を年内に量産しはじめ、韓国ハイニックス半導体やエルピーダと比べた製造コストやチップ消費電力性能で優位に立ちたい考えだ。
【お勉強】
*1 DRAMDynamic Random Access Memory。ディーラム。コンピュータなどに使用される半導体を使用した電子部品の1種である。記憶素子であるRAMの1種で、コンピュータの主記憶装置やデジタル・テレビやデジタル・カメラなど多くの情報機器の記憶装置に用いられる。
*2 DDR3(=DDR3 SDRAMの略)
Double-Data-Rate3 Synchronous Dynamic Random Access Memory。パソコンなどに使われる半導体メモリ(DRAM)の規格の一つで、DDR2 SDRAMを改良した第3世代のDDR SDRAM規格。主にパソコンやサーバーのメインメモリとして利用されている。
*3 シリコンウエハー
ICチップの製造に使われる半導体でできた薄いシリコンの基板。ウェハは、原料の物質を、「インゴット」という円柱状の結晶に成長させ、0.5mmから1.5mm程度に薄くスライスして作製した円盤である。ICチップはウェハ上に回路パターンを焼き付けて製造される。最後に長方形に切り出されたものがICチップとなる。