コンサルレポ第1回 ケーススタディーについて

※このカテゴリ「コンサルレポート」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」

第1回 ケーススタディーのご紹介

慶応ビジネススクールのケース資料

第1回目は私たちの受けた「ケーススタディー」についてご紹介したいと思います。

ケーススタディーとは、経営現象に関する現実に起こった事例をもとに、経営管理上の諸問題についてクラスでディスカッションするものです。先生対学生複数人(私の場合は約10名)で行います。

学生は、先生の誘導する方向性にそってアイディアを出し合い議論を進めます。今回、先生は次のような順序で議論を誘導していました。

 ①問題の発見(リストアップ)②その構造化(重要度別にツリー化)③解決策の立案(代替案も用意)
ケーススタディーをたくさんこなし、この①~③のプロセスを何度も訓練することによって、経営者としての考えの筋道(Thinking Path)を身につけていくことができます。

ちなみに、経営コンサルの仕事では、④評価、⑤実行の作業もやる。
そして⑤が全体の80%もの労力を必要とるため、実際には最も大変なフェーズである。

ちなみにハーバードのビジネススクールでは、ケースを500~800個もやるそうです。それによって考えの筋道を身につける。(短期間に集中的にがいいようだ)

メリット
ケース学習の良いところは、考えの筋道が身に付くために、現場で似たような状況になった時に、ケースを思い出しながら自然と行動できるようになることである。いくら理論を勉強しても、現場では使えない場合が多いが、ケース学習なら、現場での行動につなげられやすい。
なぜなら、「現実に起きた限られた状況の中で、どこにどんな問題があるのかを考える。それに優先順位つけて構造化して解決策を考える」という思考プロセスを身につけるから。

デメリット
ケース学習は独学ではできない。先生と、学生複数人がいないとできない、というか効果が上がらない。一人でやるなら理論を勉強した方がいい。