イギリスの都市で町の活性化に成功。立役者は地域通貨に電子マネー導入。

日経新聞2013年9月22日
『イギリスの都市で町の活性化に成功。立役者は地域通貨に電子マネー導入。』
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10ポンド紙幣には人気歌手の「デビッド・ボウイ」が印刷。歴史上の偉人等ではなく、ア―ティストを紙幣に載せられる所も、地域通貨ならでは。普及に一役買っていそうだ。


主旨

町の活性化を目的に、特定の地域だけで流通する「地域通貨」。世界で初めて地域通貨に電子マネーを導入し、普及が順調に進んでいる都市がある。ロンドン南部のブリクストン地域だ。地域通貨名は「ブリクストンポンド(B£)」。

ブリクストン・ポンドの導入は2009年9月で、発行残高は約1570万円。市場の5~6割の250店が加盟しており、そのうち電子マネー加盟店は130店。
加盟店には「ブリクストンポンド払いなら10%オフ」等の表示がされている店もある。
電子マネー購入時には10%上乗せされて購入でき、公務員は給与の一部をブリクストンポンドで受け取ることもできる。
成果としては、パンやコーヒーをチェーン店でなく、ブリクストンポンドの使える地元も店で買おうとしている人も増えてきている。
ブリクストンポンドの電子マネー導入は今のところ順調に普及し、町の活性化にも役立っているようだ。

懸念点としては、加盟店の支持を維持向上できるかどうかだ。
加盟店にとって、ブリクストンポンドは、集客上のメリットはあるが、受け取ったブリクストンポンドの使い道は限られる為、今後工夫が必要だ。また、電子マネー購入者は購入時に10%上乗せされる代わりに、加盟店は売り上げの10%を事務局に支払わなければならない。その負担率の低下を求める声も出ている。

So What?
少しネットで調べてみると、「デビッド・ボウイが印刷・・・これは欲しい!」といった声もあった。
地域通貨の成功(その為の魅力作り)には、単に通貨としての機能的価値にメリットを持たせるだけでなく、紙幣自体に地元の魅力を盛り込んだ、情緒的価値を創ることがカギかもしれない。

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