日経新聞12月28日
【概要】
・ソフトバンクBBはeラーニング事業に本格参入する。
・サービス提供に必要な設備をグループ会社から安価に調達して投資を抑えることで共同他社に比べて料金を抑える。
・また、クラウドコンピューティングを活用してサーバー設備を安価に調達し、料金を1ユーザー当たり月額315円からに設定する。これは競合のほぼ半額という。」
・今後3年間で100万ユーザーを獲得し、売上高50億円を目指す。
・研修科目は語学やビジネススキルなどで約500種類。10年4月には1000種類まで拡充する。
・法人向けeラーニングにおいてソフトバンクBBは後発に当たるが、低料金と使いやすさを売りに競合利用者からの乗り換えを促す。
【解釈】
率直な感想として、「月額315円から」であれば、私も試しに利用してみたいと思った。ただ法人向けなので、個人では利用できないだろうか。
500種類もそろえて、低価格だと、確かに魅力的に聞こえるが、企業が人材育成に用いる教材は、やはり「質」が重要だと思う。その点、こんなに種類をそろえようとするとどうしても質が落ちてしまうような気がする。そこがソフトバンクBBによるeラーニングの弱みになるのではないかと思う。
ただ、その路線で行った場合、顧客はある程度限られていくと思う。人材教育に力を入れている企業であれば、こういったサービスは使わず、多少料金が高くても手間がかかる質の高い教育サービスを利用するだろう。
今回のサービスの対象顧客企業は、極端に言えば「社員教育を、できるだけ安く手間をかけずに、やっつけ仕事的に済まそうとする」企業だと考える。
こう書いてしまうとあまりよくなさそうだが、不況もありコスト削減に迫られている企業も多いはずなので、ニーズはたくさんあると思う。
今回注目すべき点はもう一つ。
クラウドコンピューティングを使って低コストを実現しようとする点である。このように、クラウドを利用することで低コストを実現し、低価格サービスを武器に他社に対抗するという企業は、今後も別の分野で現れるてくるだろう。