日経ビジネス12月3日
こんにちは。
ネットワーク経由でソフトや情報サービスを提供する「クラウドコンピューティング」についてのニュースです。
「クラウド市場への参入の是非」について、マーケティングの理論を使って分析してみました!
【概要】
・双日子会社の日商エレクトロニクスや、兼松系の兼松エレクトロニクスなど中堅システム会社でも相次いでクラウド事業に参入する。
・各社は専門性や機動力を生かして、成長性が見込めるクラウド市場で大手システム会社に対抗する。
・中堅・中小向けに機能を絞った割安なメニューを用意し、大手システム会社との違いを打ち出す。
・IDCジャパンによると国内のクラウド市場は13年に、09年比2.6倍の1521億円に拡大する見通し。
【解釈】
中堅企業も相次いでクラウドに参入するというニュースだが、現在はもうすでに、中堅でも参入しているところが多いのではないだろうか?そのあたりの事情が分かる方はぜひ教えて頂けると嬉しいです。
クラウド市場が拡大することで、システム会社はいかに対応しなければならないのか?
実は私が来春から就職する会社も中小システム会社ですが、クラウドに参入するのかは不明。これだけクラウドのニュースがあると、早くから始めたほうがいいんじゃないかと思ってしまうが、参入すべきでない理由があるとしたら、知りたい。
参入の是非について、マーケティングの理論を使うと、次のようにも考えられると思います。
≪マーケティング戦略立案の流れ≫
マーケ環境分析
↓
市場機会の発見
↓
セグメンテーション
↓
ターゲティング
↓
ポジショニング
↓
マーケティング・ミックス(4P)
最初の「マーケ環境分析」のところでは、SWOT分析により、
・市場の機会と脅威(脅威は5Fs分析で分析)
・自社の強みと弱み(他社と比較しての)
を明らかにする。
次に「市場機会の発見」のフェーズでは、
「市場に機会があって、自社の強みが生かせるところ」を見つけることができれば、(かなり大雑把だが)参入もアリである。
クラウド市場についていえば、市場の機会は間違いなくある。
問題は「自社の強みが活かせるかどうか」である。
もし魅力的な市場で、かつ誰も参入してないのなら、強みがなくてもおいしいビジネスができるだろうが、クラウドはもう多くの企業が参入してるので、自社に(クラウドビジネスに活かせるような)強みがあるかどうかが大事である。
つまり、クラウドに参入できる企業と参入すべきでない企業は、ある程度決定されていると考えられる。
だが、ここでありがちなミスをする企業が多いと私は予測する。
それはクラウドに限ったことではないが、「自社の強み」の勘違いである。
「うちにはこんなすごい技術あります!」「うちのいいところはこれです!」とはよく言われる(技術者ほどよく言う)。しかし経営学者や経営コンサルに言わせれば、そんなのは強みだと言い張っているだけであり、「他社と比較して」という視点が抜け落ちている場合が多いという。
以上をまとめると、クラウド事業参入の注意点は次のようになります。
いくらクラウドが成長市場で魅力的だったとしても、参入する理由欲しさに、自社の強みを間違えて解釈してはいけない。